開発当時、北海道から九州まで原料を探し歩き、安心・安全な原料を見つける事が出来たものの、味付けでは自分の思い通りの味を出すことが出来ずに大苦戦。
初代が作り上げた本物の原料を使った本物の味がする蒲鉾を再現する事を第一目標に、自分の舌を信じ確かめながら、試行錯誤を積み重ねました。
開発当時、北海道から九州まで原料を探し歩き、安心・安全な原料を見つける事が出来たものの、味付けでは自分の思い通りの味を出すことが出来ずに大苦戦。
初代が作り上げた本物の原料を使った本物の味がする蒲鉾を再現する事を第一目標に、自分の舌を信じ確かめながら、試行錯誤を積み重ねました。
調味料(アミノ酸等)の代わりに「昆布だし」を合わせてみましたが、全く味を感じません。濃くしてみましたが、逆にえぐみが強過ぎて美味しくありません。幾度となく失敗を繰り返した末、数種の和風だしと昔からある調味料を塩梅よく組み合わせることで味がまとまる様になりました。丁度良い塩梅とすることが非常に難しく、最終的に納得が行く調合に仕上がるまでには数年かかりました。
現在では、当時の基本調合をベースに微調整を繰り返し、現状で満足することなく、伝統の製法と最新技術を融合させ、日々探求しながら食べ物の本来の美味しさをお届け出来る様、挑戦を続けています。
一般冷凍魚肉すり身には保湿・結着性を良くする結着剤「リン酸塩(Na)」が含まれています。
「無リンすり身」での試作を始めた当時は、加熱しても固まらず、製品にならないものが多く出来上がり、改めて結着剤「リン酸塩(Na)」の効果に驚かされました。
製品に合わせた食感に仕上がる様、練り上げの方法や調合のタイミング・温度など様々なパターンで試作を繰り返す中で、とにかくすり身の鮮度が直接製品の良し悪しに掛かってくることや調合のタイミング・練り上げ方法によっても仕上がりが大きく左右されることが分かりました。
すり身の仕入れや製品ごとの魚種の選定・練り上げ工程を根本から見直しながら、繰り返し繰り返し試作を行い、やっとの思いで現在の無添加製造パターンを確立する事ができました。
近年の漁業・すり身事情においては、水温や海流の変化により昔捕れていた魚が捕れなくなったり、捕れたことのない魚が捕れる様になったりと不安定な状態が続いています。
日々状況が変化する中での製品ごとの魚種の選定と、より鮮度の良い原料の確保には特に気を遣っています。
生魚
自社製落とし身
自社製すり身
市販のスナック菓子に香料や調味料(アミノ酸等)などの多くの食品添加物が使われていることに驚愕。
弊社では、揚げ物の製造ラインを生かすことが出来る事から、無添加蒲鉾製造のノウハウを応用し、蒲鉾の原料を主原料にした「お魚チップス」を開発しました。
練り
形成
検品
お魚チップスには、結着剤「リン酸塩(Na)」・調味料(アミノ酸等)・香料は使用しておりません。揚げ油には圧搾法抽出の一番搾り菜種油を使用し、しっかりと噛んでお召し上がりいただけるように、一度揚げたチップスを噛み応えのある硬さになるよう二度揚げしています。
小麦による食物アレルギーを起こさないノングルテン食品は、世界中で関心が高まっており、お魚チップスは全種類小麦不使用で製造していますので、アレルギーをお持ちの方にも安心してお召し上がりいただけます。
揚げあがったチップスはスタッフの目で細かくチェックし、不良品を取り除いていきます。
また、現在販売しているお魚チップスに満足することなく、常に試行錯誤を繰り返し、更においしいお菓子が提供出来るよう努めています。
自動計量機
金属探知機
包装
10年ほど前から、常温保存できる「味自慢!!出雲おでん」として発売しました。
密閉容器に入れ加圧加熱殺菌を行う事で常温での長期保存が可能で、手軽に召し上がる事が出来る商品です。加熱温度が高すぎたり、加熱時間が長すぎたりすると長期の常温保存は可能となりますが、美味しくない商品が出来てしまいます。逆に加熱温度が低く加熱時間が短かったりすると常温保存が出来ません。
加熱温度と時間・製品の内容や厚さ・袋の形状などを、保存性と美味しさが両立する様全てを調整し、製品が完成するまでにはおよそ3年が掛かりました。
おでんの内容には、練り物と卵・大根・こんにゃくなど合計8種8個と約20年前から開発を始めた自社ブレンドの天然由来原料を使用したこだわりのおでんだしを充填し、自然豊かな風味に仕上げました。
初代のころに製造していた骨入りバーグは一度製造を中止していましたが、現社長の代になり復刻。
開発中の商品は、魚臭さを感じる問題点がありました。
調味料(アミノ酸等)や香料に頼らず改善するために、色々なものを試しましたが、米・大豆・食塩・糀菌のみで造った島根県産の味噌を加えることで魚臭さを取り除くことに成功。
昔ながらの手作り感を感じられる商品となり、人気の高い商品となっています。
隠岐水産高校は、別所蒲鉾店が提案した「将来、自分の子どもに食べさせたい水産加工品」をテーマに開発に着手。
県魚のトビウオを使ったウインナーを試作しました。これを学校給食向けに、コスト面などを考慮し、スケソウダラをベースにアクセントとしてショウガを使った皮なしウインナーに仕上げ、魚を意味する幼児語の「魚魚(とと)」をネーミングしました。
早速、魚魚ウインナー入りの「飛魚だしうどん」を考案。
2014年2月、しまねふるさと食の日に県庁食堂で販売しました。
5月には隠岐の島町の全11小中学校で、学校給食の焼きそばに使われるなど、着実に浸透しています。
魚ソーセージは販売されていますが、魚ウィンナーは珍しく、売り込んだ先様では、栄養価、嗜好性、価格、調理性などから、高い評価を得ています。
卵や小麦、着色料などを使っていないため食物アレルギーのある児童・生徒も一緒に食べられます。